Written by Kazuhiko Noguchi

生薬解説に関する記事一覧


生薬解説

広範囲の湿熱・熱証に使用され、特に肺火・肝火を冷ます。清熱安胎作用・止血作用を有する。 黄芩は心下痞を治す。心下痞があり、胸脇満(胸から脇ばらにかけて膨満する)、腹強急、嘔吐・下利を治す。

生薬解説

治火の主薬といわれ、清熱・燥湿・解毒作用各作用の優れた実熱瀉火の重要薬。特に心火を冷ます。心中の煩悸を主治するなり。心煩の状無き者に之を試むるに効なし。心下痞・嘔吐下痢・腹中痛を治す。黄連の味は苦いが、その苦みが胸苦しいものを治す。

生薬解説

寒性の風火治療の重要薬。肝陽を抑え、内風を鎮める。 よく肝熱を冷まし、頭目を涼爽明瞭にする。降圧・鎮静作用:高血圧に伴う、頭痛、めまい、ふらつき等を治す。

生薬解説

肝陽を抑え、内風を鎮める。 袪湿作用を有し、寒熱虚実証に使用可能な肝風内動の常用薬。

生薬解説

活血止痛に優れる補血の重要薬。 「治血の薬と為すべからず」 「補血養血の薬と為すは抑々(そもそも)末(本質の枝葉)なり」

生薬解説

補脾作用と養血作用に優れるが、緩急止痛作用は弱い。果肉は甘く、菓子製造に用いる。名前の由来は夏(ナツ)に芽(メ)が出るからナツメといわれる。

生薬解説

半表半裏の臓器に薬物を向かわせる働きがある。陽気を引き上げ(升提作用)、気を巡らせ(疏泄作用)、うつ熱を去る(清熱作用)。筋肉の緊張を緩める・緊張、収縮力を強くする。このような2つの相反する作用を合わせもつ。

生薬解説

穏やかな薬性。風寒を散じ、気を巡らせ肺や脾胃の気滞を去る。 散寒力は麻黄、桂枝のように強くない。紫蘇葉単独では効きが悪いので、生姜、防風、荊芥などの辛温解表薬を併用して、体を温めて発汗を促す。

生薬解説

表裏の陽気を温め、表邪を除き、気血を巡らせる。桂枝は上方(若い枝)桂皮は幹(厚い部分)の樹皮。桂皮は肉桂とも呼ばれる。温性が強く、陰虚証・温熱性の疼痛・出血症には禁忌。妊婦・月経過多症には慎重に用いる。

生薬解説

お腹を温めて除湿し、嘔吐を止める。その為、嘔家の聖薬と呼ばれる。食欲促進、半夏の副作用防止。乾姜(かんきょう)は乾燥した生姜の根。乾姜は温中散寒・回陽救逆作用に優れ、温裏薬として使用される。温燥性がある為、陰虚内熱証、表虚自汗、胃陰虚の嘔吐には禁忌。