Written by Kazuhiko Noguchi

【大棗(たいそう)】漢方薬に含まれる生薬の効能【生薬解説】

生薬解説

【大棗(たいそう)】漢方薬に含まれる生薬の効能【生薬解説】

ポイント

大棗には2つの顔がある。

  1. 攣引強急を主治する。(薬用)
  2. 補脾作用と養血作用に優れる。(食用)
果肉は甘く、菓子製造に用いる。名前の由来は夏(ナツ)に芽(メ)が出るからナツメといわれる。

注意点

潤性と温性があるので、痰熱、湿熱証には禁忌。湿気を増長させるので、湿証・胸腹部・気滞証・嘔吐者には慎重に用いる。

大棗の漢方的効能

  • 攣引強急を主治する:引っ張り強く引きつれる症状を治す。脇下痛(十棗湯)、奔豚(苓桂甘棗湯)、悲しみ痛む(甘麦大棗湯)、頚項強ばり脇痛(小柴胡湯)、急痛(小建中湯)、身疼痛(大青竜湯)、腹中痛(黄連湯)、煩躁(呉茱萸湯)
  • 補気健脾:胃腸が虚弱で気力が少ない、身体がだるい者の胃腸の働きを良くする。潤性があり、津液の不足を補う。薬力は弱く、他の健脾薬の補助として使用される。
  • 養血安神:補気とともに血を補い、精神を安定させ、肝経の急迫を治する。精神不安・焦燥感・不眠に用いる。(甘麦大棗湯)心血虚に(帰脾湯)
  • 薬性緩和:甘草の作用に類似するが、特に脾胃の保護作用に優れる。脾胃の機能を調整し、止汗による傷陰を防ぐ。(桂枝湯)生姜と同様、半夏の副作用防止。
分類 補中調和薬
基源 クロウメモドキ科ナツメなどの果実
薬性 温性
用法 2〜5g
注意点 潤性と温性があるので、痰熱、湿熱証には禁忌。湿気を増長させるので、湿証・胸腹部・気滞証・嘔吐者には慎重に用いる。

大棗が含まれる漢方処方薬

十棗湯、小柴胡湯、大青竜湯、黄連湯、呉茱萸湯、桂枝湯、建中湯類、甘麦大棗湯、苓桂甘棗湯、帰脾湯など

引用参考文献

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