Written by Kazuhiko Noguchi

【釣藤鈎(ちょうとうこう)】漢方薬に含まれる生薬の効能【生薬解説】

生薬解説

【釣藤鈎(ちょうとうこう)】漢方薬に含まれる生薬の効能【生薬解説】

ポイント

寒性の風火治療の重要薬。肝陽を抑え、内風を鎮める。
よく肝熱を冷まし、頭目を涼爽明瞭にする。

注意点

長時間煎出すると効果が低下するので、他の配合生薬の煎出終了5分前ぐらいに煎出液に加えて短時間煎出することが望ましい。

釣藤鈎の漢方的効能

  • 清肝熄風:肝と心の熱を冷まし、よく肝陽を抑え内風を鎮める。熱の高まりによる内風、熱性の病態を鎮める。
  • 降圧・鎮静作用:高血圧に伴う、頭痛、めまい、ふらつき等を治す。(釣藤散、天麻釣藤飲)
  • 鎮静・鎮痙作用:高熱時の痙攣(熱性痙攣)、憤怒痙攣、てんかん、チック症等に使用する。(釣藤飲)肝気鬱による痙攣、焦燥感、怒易、不眠(イライラして寝付きが悪い者)に。不眠によく著効するイメージがある。(抑肝散)
  • 清頭目・清熱平肝:熱を冷まし頭や眼部をスッキリさせる。肝熱、風熱証の頭痛、頭重、眼球充血、めまいに使用される。(七物降下湯)
分類 植物薬
基源 アカネ科カギカズラ、トウカギカツラなどのトゲを含む茎枝
薬性 寒性
用法 10〜15g
注意点

釣藤鈎が含まれる漢方処方薬

釣藤散、天麻釣藤飲、釣藤飲、抑肝散、七物降下湯

引用参考文献

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