Written by Kazuhiko Noguchi

【風邪に漢方】こじれた風邪の治し方【柴胡桂枝湯の運用】

感冒

こんにちは、グッさん(@gussan011)です。

「風邪を引いて、発熱して寒気、頭痛、倦怠感があります。なんだか顔がのぼせて異様に汗が出てる。食欲なくて、みぞおち辺りが気持ちわるい…」

この記事では、冬場に風邪を引いてから数日が経ち、食欲不振などの胃腸障害が出た時、漢方薬を使って身体を治す方法を説明しています。

【風邪に漢方】こじれた風邪の治し方【柴胡桂枝湯の運用】

【風邪に漢方】こじれた風邪の治し方【柴胡桂枝湯の運用】

本記事の内容をラジオでも配信しております。音声でお聞きになりたい方はこちらをどうぞ。


風邪を引いて数日経ち、口が粘る、食事がまずく感じる。こんなご経験ありませんか?

このパターンの風邪症状は、出会う機会が一番多いように感じています。

風邪を引いた後、「発熱、悪寒、倦怠感、身体の痛み」に「食欲不振」が加わった場合、この病の進行状態を、太陽病→少陽病への移行期と考えます。

太陽少陽病の合病に、柴胡桂枝湯

太陽病の症候・・・「発熱、悪寒、倦怠感、身体の痛み」
少陽病の症候・・・「食欲不振、吐気、口が粘る、苦い」

どちらの症状もある。つまり、太陽少陽病の合病です。

太陽病なら、葛根湯や麻黄湯で発表すればいいのですが、少陽病の気配もある場合、身体の内部(胃腸)に発生している熱邪を取り去る必要があります。

この状態に、柴胡桂枝湯を運用します。

太陽病の内容については、こちらの記事をどうぞ。

柴胡桂枝湯の運用の実際

つい先日、友人から風邪症状の相談を受けました。風邪を引いて3日目。幸いにもPCR検査は陰性。



市販の柴胡桂枝湯を服用し、2日で完治。

こじれた風邪の治し方【柴胡桂枝湯の運用】

おさらいです。

太陽病の症候・・・「発熱、悪寒、倦怠感、身体の痛み」
少陽病の症候・・・「食欲不振、吐気、口が粘る、苦い」

身体の表部(太陽病)と、内部(少陽病)での病邪との戦争状態。この状態を柴胡桂枝湯を使って解除します。

主薬の柴胡☓黄芩で内部の熱邪を取り去る

柴胡☓黄芩には鎮静、清熱、自律神経緊張緩和作用がある。また利胆作用もあり、毒素を胆汁に排泄し解毒を強める。そして、柴胡には強力な解熱効果がある。

桂枝で「発熱、悪寒、倦怠感、身体の痛み」に対応する

桂枝は体表面に働き、表部での戦争状態を解除します。これが重要で、表証がある場合はしっかりと発表します。

葛根湯や麻黄湯で発表し、発熱、悪寒、倦怠感はとれたけど、胃の調子が悪いな…という時にも、柴胡桂枝湯は有効です。

服用期間は2〜3日で十分でしょう。
風邪を引いた時、うまく漢方薬を使えば、身体の回復が早まりますよ。

セルフメディケーションにお役立て下さいませ。

»【第2類医薬品】柴胡桂枝湯エキス顆粒A 8包

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