漢方薬の服用で皮膚の痒みが改善【患者さまの口コミ】
漢方薬の服用で皮膚の痒みが改善しました【患者さまの口コミ】
相談者:77歳男性
お困りの症状:身体全体(額、身体、下肢の痒み)の皮膚の痒み
痒みが酷かった
体調の変化はありません
かゆみがなくなった
漢方薬を使った皮膚の痒みの治療
この方からまず感じたのは、「乾燥」。とにかく皮膚の乾燥感が異様に強かった。そして皮膚の熱感と強い痒み。
これを漢方では「燥熱」と呼ぶ。
治療開始は3月
悪化したのは11月。庭で仕事をしていたら急に皮膚の痒みが悪化した。そして、入浴後症状は酷くなる。特に下半身の痒みが強い。
夏場は汗で痒みが悪化し、春は紫外線で皮膚が腫れて痒くなる。皮膚のバリア機能が極度に落ちている、そんな印象を受けた。
内因と外因。この2つが結びついた時に、皮膚の痒みが強まったのだと推測した。
紅斑→丘疹→落屑。この方の症状は、この段階にある。
これは虚熱によるものなのだろうか?舌は紅いが、煩熱はない。
治則は「補陰+清熱」とする。
お薬をお出しして1週間。痒みのスケール10→5へ。額の乾燥感、赤みが明らかに減少したのが分かる。
14日後、「外の風に当たるとボツボツした湿疹が出る」というところから、「内因」よりも「外因」を意識した処方に切り替える。
1ヶ月後には症状はある程度消失する。入浴後も下半身が痒くならなくなり、外の寒い風に当たっても平気になってきた。
と思いきや、5月に症状が悪化。気温が暖かくなってきた。ということは、やはりこの方の皮膚の痒みの原因は、何らかの原因で発生する「熱」。温める薬草は逆に痒みを悪化させる。
「補陰」と「風熱」に対応した漢方薬で、症状は消失した。苦いが、効いていると本人。約3ヶ月で投薬終了。
漢方治療のポイントは「熱」
蕁麻疹の原因は、数百種類に及ぶと言われている。この方の症状の原因は「陰」の不足による「熱」と考えた。
難しいのが、「補陰」を優先すると皮膚治療は遠回りになることがある。この方の場合、幸いにも「補陰+清熱」がうまくいったが、うまくいかない場合、どうするか考えておかないといけなかった。
皮膚治療は難しい。でも、キチンと皮膚をみて病態を捉えられば、漢方で改善していくことは可能だと思う。今回も、そう患者さまから教えられた。
この方の趣味は庭いじり。その最中に皮膚症状が悪化した。
漢方で、皮膚の状態を日常生活に支障が出ないレベルにまで改善する。大好きな趣味を、これからも楽しく続けていってもらうためにも。これが我々漢方家の使命であります。
この方は、ブルーベリージュースやみかんジュースを自分で手作りしているんだとか。庭いじりのことやお家の出来事をいつも楽しそうに話してくれる。
自然嗜好のこの方と、漢方との相性は良かった。そんな気がする。
手作りのジュース、きっと美味しいんだろうな^_^
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