Written by Kazuhiko Noguchi

生薬解説

半表半裏の臓器に薬物を向かわせる働きがある。陽気を引き上げ(升提作用)、気を巡らせ(疏泄作用)、うつ熱を去る(清熱作用)。筋肉の緊張を緩める・緊張、収縮力を強くする。このような2つの相反する作用を合わせもつ。

生薬解説

穏やかな薬性。風寒を散じ、気を巡らせ肺や脾胃の気滞を去る。 散寒力は麻黄、桂枝のように強くない。紫蘇葉単独では効きが悪いので、生姜、防風、荊芥などの辛温解表薬を併用して、体を温めて発汗を促す。

感冒

冬場の風邪というのは、「悪寒、寒気」が先導し、汗が出ず、発熱、咽頭痛、倦怠感、頭痛、鼻水等の各症状が起こりやすい。これには葛根湯と麻黄湯が有効なのですが、葛根湯には芍薬というブレーキが入っていて、麻黄湯はブレーキなし。麻黄湯は葛根湯よりも、寒邪を追い出す「発表」の力が強いのです。

漢方の研究

この記事では、胃の不調(上部消化管)患者さんから訴えの多い症候(症状)から推測される病理、使用する方剤をまとめています。

コラム

「1日の勉強会よりも、残りの1か月をどう過ごすかが大切」 最近になって、その意味がわかった気がします。おそいwこういった大切なことを、この勉強会でたくさん教わりました。

生薬解説

表裏の陽気を温め、表邪を除き、気血を巡らせる。桂枝は上方(若い枝)桂皮は幹(厚い部分)の樹皮。桂皮は肉桂とも呼ばれる。温性が強く、陰虚証・温熱性の疼痛・出血症には禁忌。妊婦・月経過多症には慎重に用いる。

生薬解説

お腹を温めて除湿し、嘔吐を止める。その為、嘔家の聖薬と呼ばれる。食欲促進、半夏の副作用防止。乾姜(かんきょう)は乾燥した生姜の根。乾姜は温中散寒・回陽救逆作用に優れ、温裏薬として使用される。温燥性がある為、陰虚内熱証、表虚自汗、胃陰虚の嘔吐には禁忌。

生薬解説

全身の陽気を温補する。寒性疼痛の重要薬。主として四肢などの末梢を温めるが、腹部も温める。附子は温性と燥性が非常に強いので、陽虚症であるという適応症を持って使用する。四肢のしびれ、めまい、心悸亢進、胸内苦悶などの中毒症状に注意。毒性を減弱させた処理を行った修治附子、または炮附子を使用する。

生薬解説

肺経の専門薬と言われる。「肺」に働きかけ、解表発汗、宣肺、利水の各作用を行う。発汗解表には少量、平喘利水には多量を用いる。発汗力が強い為、表虚証の自汗、陰虚の盗汗、高齢者の咳嗽には禁忌。エフェドリン作用があるため、排尿困難、不眠、心悸亢進、または胃腸障害を起こすことがある。

漢方処方解説

こちらの処方解説では今までの書籍での学習と漢方研究会で習得した内容をベースに、実際に患者さまに処方し、感じたことや自分の考えを記載しています。膝の痛み、腫れ、膝関節痛のファーストチョイス。緩やかに効くイメージがある。